認定心理士とは《資格・収入など》


認定心理士とは、益社団法人日本心理学会が認定している民間資格です。

認定心理士の特徴

認定心理士の特徴は、認定試験がなく、日本心理学会が指定している大学での履修科目を履修後、申請することで取得できる点です。

注意が必要なのは、認定心理士はあくまで心理学の基礎資格であり、臨床心理士や学校心理士などの職能資格ではないという点です。

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認定心理士認定の背景

近年、心理学の重要性が指摘されていますが、この認定心理士の資格はその流れに伴い、大学で心理学の最低限基礎的な部分を履修したことを証明するために設けられた資格でもあります。

これまで、大学で心理学の基礎知識を履修していても、学部や学科などに「心理学」という名前がないためにそれを証明することが難しい状況でした。認定心理士は、このように大学において心理学の最小限の学力と技能を修得したことが証明できるものです。

そのため、大学院課程修了を基本の要件となっている「臨床心理士」資格や、大学院課程修了を一部要件としている「学校心理士」「臨床発達心理士」のように、高度な専門性があることを証明し、その知識と技術を保証する資格ではありません。

認定心理士と臨床心理士の違い

認定心理士は、名前が似ていることから「臨床心理士」と勘違いされる方もしらっしゃいます。ここでこの2つの違いをしっかり知っておきましょう。

認定心理士

認定心理士とは、大学もしく大学院にて、心理学についての科目を履修し、必要な単位を習得することで資格取得の申請ができます。審査は日本心理学会が行い、認定しています。

認定心理士は、指定書類の提出と必要条件を満たしていればされでも申請・取得できる資格であり、就職に関して特段有利になるようなことはありません。

臨床心理士

臨床心理士は日本臨床心理士資格認定協会が認定している資格であり、国家資格ではなく民間資格です。

資格取得のためには、まず受験資格を持っていることが必要で、大学卒業後に指定された大学院(第一種も第二種も)、もしくは専門職大学院課程を修了する必要があります。さらに第二種の場合には、卒業後に実務経験が必要となります。受験資格は、実務試験が修了してから得られる事となります。

このように高い専門性がある学習を終えて受験資格を取得した後に、資格試験に合格することで臨床心理士の資格を取得することができます。また5年ごとに更新が必要となるのも特徴です。

このように高い専門課程や臨床課程が必要となる臨床心理士の資格は、信頼性が高く、心理学に関わる資格の中では最もレベルが高く、就職にも有利と言われている資格です。

臨床心理士になりたい方は、大学で学習したことの証明のために、前段階として認定心理士の資格を取得する、というような位置づけで認識するとよいでしょう。

臨床心理士の資格についてもっと詳しく知りたい方は↓↓↓こちらも参考にしてください。
臨床心理士とは《資格・収入など》

 

認定心理士の仕事

認定心理士は、大学で心理学を学んだことの証明となる資格であり、カウンセラーになるための資格ではありません。そのため、認定心理士の資格を取得したからといって、特定の職業に就職できるということではありませんので、その点をしっかり認識しておきましょう。

しかし、近年急激に需要が高まっているメンタルヘルスの分野において、様々な場面で心理学的知識が必要とされているのは事実です。

大学修了課程で申請できる認定心理士の資格を活用して仕事を探すというよりも、大学で修得した基礎的な心理学知識を更に発展させ、自分で学習を重ねさらに実践的な知識を修得することで、様々な場面で活躍できるようになるでしょう。

実際に認定心理士の資格を持っている方が働いている職場としては、社会福祉施設、児童相談所、医療機関内に設置されている心療内科などが挙げられます。臨床心理士や産業カウンセラーなどを目指すための初期ステップとしての位置づけとなります。

認定心理士の資格を取得するには

認定心理士の資格は、大学(もしくは大学院)において心理学の基礎的な内容を必要単位履修することで申請することができます。

資格取得のために必要な手続きは、大学(大学院)で所定の36単位以上を取得することと、大学(大学院)を卒業(修了)し、学士(修士)の学位を取得することが必要となります。

日本心理学会認定心理士資格認定委員会が認定を行っていますが、委員会では資格取得に必要な単位の認定基準を下記のように定めていますので、見ていきましょう。

  • 基本主題・・・認定心理士に求められる最も重要な必修的知識、または技術の部分で単位を認定する主題です。修得単位数がそのまま認定の対象になります。
  • 副次主題・・・「基本主題」としては認められないが、若干条件を緩くして認定のために必要な単位として含めてもよいとされる主題です。修得単位数の半分だけが認定の対象になります。

認定心理士資格取得のためには、1.基礎科目と、2.選択科目の科目群から、それぞれ所定の単位を修得する必要があります。基礎科目は3領域から合計12単位以上、選択科目は5領域の合計16単位以上、さらにその他の単位をプラスし、合計36単位以上を満たした人に認定心理士の申請資格が与えられます。

大学(大学院)における履修項目が、認定におけるどの領域になるかは大学によって異なり、その判断は認定心理士資格認定委員会によって判断されますので、取得を考えている方はよく確認するようにしましょう。

認定心理士の収入

認定心理カウンセラーの収入は、資格取得後にどのような職業を選択するかにより大きく変化します。

企業で就職している方がスキルアップのために取得する場合には、その企業でのお給与が収入となりますし、非常勤勤務にて学校機関や児童福祉施設、老人会度施設で働かれる場合には、時給制が一般的です。

認定心理士の方は、教育現場においてカウンセリングを行う場合もあります。
収入の目安としてスクールカウンセラーのが収入が知りたい方は↓↓↓こちらも参考にしてください。
スクールカウンセラーとは《資格・収入・求人など》


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