臨床心理士と精神科医師の違いについて


近年ではメンタルケアを重視する傾向が日本でも出てきており、様々な場所で心理職の活躍が目立つようになってきました。
その中でも代表的なのが臨床心理士でしょう。ただ精神科医師との違いが分からないという人も少なくないのが現状です。確かに臨床心理士と精神科医師は混同されがちな職種だと言えます。
しかし、この2つの職業には明確な違いが存在しているのです。

臨床心理士と精神科医師の違いとは

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では、どのような点が違っているのかですが、大きくは2つに分けることができます。
1つは資格そのものが異なるというものです。精神科医師については医師免許を取得した人が携わる仕事になります。そのため医療行為を行うことができるのも特徴の1つでしょう。
対して臨床心理士も資格審査に合格することで取得することができるものです。ただし、こちらの資格については医師免許のような国家資格ではなく、現状では民間の資格となります。指定の大学院を卒業していることが条件の1つであるなど、他の資格と比較すると敷居の高いものになっていますが、民間資格であることには違いありません。そのため医療行為を行うことはできません。

もう1つの大きな違いとしては患者に対するアプローチの仕方です、精神科医師の場合は精神的な疾患を治療するという観点から、投薬治療を行うことが一般的です。時には心理療法を扱うケースもあるのですが、薬物による治療が行えるのは精神科医師のみとなります。対して臨床心理士の場合は薬物治療を行うことができません。
よって、臨床心理士はカウンセリングを行うことで患者自身が自分で精神状態を回復するのをサポートするという形になります。心理療法を扱いながら、カウンセリングによってどこに問題があるのかを見立てて患者と深く話をすることが仕事となります。
したがって臨床心理士の仕事は患者の治療や悩みの解決を提案するのではなく、あくまでも患者自身の考えを整理し、サポートすることになるのです。

ここで重要なのが臨床心理士は医療行為ができないという点です。仮に相談にきた患者が精神的な疾患を患っていると判断できた場合には、精神科医師に相談しなくてはいけません。
結果、医師の判断で治療が必要だとなった時にはその後の対応は精神科医師に任せることになるのです。臨床心理士と精神科医師では大きな違いがあります。
医師としての免許を取得している精神科医師が医療行為による治療を行い、臨床心理士は患者のサポートをするという位置づけで考えておくと間違いありません。


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