日本とアメリカでは心理カウンセラー資格に大きな違いがあります。
日本とアメリカの心理カウンセラー資格の違い
前提条件としてアメリカでは心理カウンセリングが一般社会に幅広く浸透している点があり、日本とは社会的な立場も大きく違っているのです。日本では精神疾患を治療するために受けるものというイメージですが、アメリカでは心の調子を整えるために受けるというほど敷居が低くなっています。
また、州によっては薬を処方できるなど立場や権限の違いも明確です。
こうした前提条件の違いもあり、日本とアメリカでは同じ心理カウンセラー資格でもその内容は大きく異なります。
まず資格の扱いですが日本では現時点では国家資格ではありません。すべて民間の団体が認定をしている形になるのに対して、アメリカでは州ごとに異なる州立資格として認定されています。
ちなみに日本では2017年9月までに国家資格となる法律が施行される予定です。アメリカの場合ですと資格を取得するまでに要する時間が、日本と比較するとかなり長くなっているのも特徴です。日本では最高峰とされる心理系の資格を取得するには最低7年が必要ですが、アメリカでは最短でも10年となっており、取得するまでのハードルが高くなっています。州ごとに異なるのですが、特にカルフォルニア州は厳しい条件が設定されています。日本人がアメリカで心理カウンセラーの資格を取得することも可能です。
ただし、日本で就職や独立開業を目指すのであれば、やはり日本の資格を取得した方が良いでしょう。
社会的な立場の違いですが、アメリカでは一般的な社会に心理カウンセリングが浸透していることから心理カウンセラーは高い地位を確立しています。資格の最高峰ともなってくると精神科医師と同等の扱いを受けることからも、日本とはかなり立場が異なるのです。日本の場合ですと先述のように現状では国家資格ではありませんので、どうしても医師と比較すると立場が弱くなります。精神疾患を患った患者に対して心理カウンセラーはサポートができても治療をすることはできません。治療の必要がある場合は精神科医師に相談する必要があります。
ただ日本でもメンタルケアの分野は少しずつ裾野が広がりつつあります。法改正があったことから企業は従業員のメンタルケアを行う義務もあり、心理カウンセラーの需要もそれに伴い増加傾向にあるのです。
今後は国家資格に移行する可能性も高く、それによって保険が適用になれば、私たちにとって心理カウンセラーはより身近な存在になります。
心理カウンセラーの資格は現状民間団体が発行するもののみではありますが、複数の資格が存在するので将来的にも取得しておいて損はないといえるでしょう。
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